幻聴(げんちょう)
幻聴とは、実際には存在しない音や声が聞こえる知覚障害の一種で、幻覚の中でも特に多くみられる症状です。誰も話していないのに自分を批判する声や命令する声、複数の人が会話している声などが聞こえることがあり、統合失調症をはじめ、気分障害や認知症、薬物の影響などでみられる場合があります。幻聴は本人にとって非常に現実的であり、強い不安や恐怖を伴うことがあります。
在宅医療の観点では、訪問看護師や医師が幻聴の内容や頻度、生活への影響、安全面へのリスクを継続的に評価することが重要です。特に命令的な内容の幻聴は、自傷行為や他害行為につながる可能性があるため注意が必要です。支援にあたっては、幻聴を頭ごなしに否定せず、本人の苦痛や不安に寄り添いながら信頼関係を構築します。適切な薬物療法や心理社会的支援を継続することで、症状の安定化と地域生活の維持につなげることができます。