医療扶助(いりょうふじょ)

医療扶助とは、生活保護制度の一環として、経済的な理由により医療費を支払うことが困難な人に対し、必要な医療を公費で保障する制度です。生活保護法に基づいて実施されており、生活保護受給者が適切な医療を継続して受けられるよう支援することを目的としています。医療扶助は生活保護の扶助の中でも最も利用される制度の一つです。

医療扶助では、診察、検査、投薬、手術、入院、訪問診療、訪問看護など、保険診療の範囲内で必要な医療が給付されます。利用者の自己負担は原則なく、指定医療機関や指定訪問看護事業者で医療サービスを受けることができます。受診には福祉事務所が交付する医療券などを用いて利用することが一般的です。

在宅医療の観点では、医療扶助により訪問診療や訪問看護を継続的に利用できるため、経済的負担を理由とした治療中断を防ぎ、住み慣れた地域で安心して療養生活を送ることが可能となります。訪問看護師や医師、医療ソーシャルワーカーなどは福祉事務所と連携しながら制度利用を支援し、利用者が必要な医療を継続できるよう支援します。医療扶助は、生活困窮者の健康と生命を守り、在宅療養の継続を支える重要な社会保障制度です。