GAF尺度(じーえーえふしゃくど)

GAF尺度(Global Assessment of Functioning:機能の全体的評定尺度)とは、精神疾患を抱える人の心理的、社会的、職業的な機能を総合的に評価するための指標です。精神症状の重症度だけでなく、日常生活や社会生活における適応状況を含めて評価し、治療や支援の効果判定に活用されてきました。

GAF尺度は0点から100点までの数値で評価され、点数が高いほど社会生活機能が良好であることを示します。例えば、91~100点は症状がほとんどなく良好な社会生活を送れている状態、51~60点は中等度の症状や社会機能の低下がみられる状態、30点以下は現実検討能力の著しい障害や重度の機能低下がみられる状態を示します。

在宅医療の観点では、訪問看護師や医師が利用者の精神状態や生活機能を評価し、支援の必要性や治療効果を把握するための参考指標として活用されます。GAF尺度を用いることで、利用者の状態変化を客観的に評価し、多職種で共有しながら適切な支援計画の立案やリカバリー支援につなげることができます。なお、現在はDSM-5においてGAF尺度は廃止されていますが、臨床現場では評価指標として用いられることがあります。