訪問看護の料金はいくら?自己負担額の相場と費用を抑える公的制度を徹底解説

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はじめに

「住み慣れた自宅で療養したいけれど、訪問看護を頼むと一体いくらかかるのだろう」と不安に感じる方は少なくありません。特に将来的な利用を検討している段階では、家計への負担がどの程度になるのか、具体的なイメージを持ちにくいものです。

訪問看護の利用料金は、原則として公的保険(介護保険または医療保険)が適用されるため、自己負担額は実際にかかった費用の1割〜3割で済みます。

この記事では、訪問看護を1回利用した際の料金相場や月額の目安、料金を左右する仕組み、そして負担を軽減するための公的制度について網羅的に解説します。

この記事を読むことで、費用面での疑問が解消され、安心して在宅ケアの検討を進められるようになります。

訪問看護の料金はいくら?【1回・1ヶ月の費用相場】

訪問看護の料金は、利用する保険の種類や訪問時間、看護師の職種などによって細かく規定されています。

1回あたりの自己負担額の目安

一般的な訪問看護(30分以上60分未満)を1割負担で利用する場合、1回あたりの自己負担額は約400円〜1,000円前後が目安です。この金額は基本となる訪問看護費に、時間帯やサービス内容に応じた加算が組み合わさって算出されます。

1ヶ月の総額目安

利用頻度によって異なりますが、週2回のペースで定期的に利用する場合、月額の自己負担額は5,000円〜10,000円程度に収まるケースが多く見られます。

ただし、以下の要素によって金額は変動します。


  • 夜間・早朝・深夜の訪問: 通常の時間帯(午前8時〜午後6時など)以外に訪問を受ける場合は、25%〜50%の割増料金が発生します。
  • 理学療法士等によるリハビリ: 看護師ではなくリハビリ専門職が訪問する場合、料金設定が異なります。

訪問看護の料金が決まる3つの要素

訪問看護の請求額は、主に「利用時間」「訪問回数」「各種加算」という3つの要素で構成されています。

1. 利用時間

訪問看護は、滞在する時間の長さに応じて段階的に料金が設定されています。


  • 20分未満(短時間の安否確認や点滴管理など)
  • 30分未満
  • 30分以上60分未満(一般的な清拭や処置)
  • 60分以上90分未満(複雑な処置や複数のケアが必要な場合)

滞在時間が長くなるほど、1回あたりの基本料金は高くなります。

2. 訪問回数

1ヶ月の総額は「1回あたりの料金 × 月の訪問回数」で決まります。

介護保険を利用する場合、ケアプランに基づき週1回〜3回程度の利用が一般的ですが、医療保険を利用する場合や状態が悪化した場合には、訪問回数が増え、それに伴い月額費用も増加します。

3. 各種加算

基本料金とは別に、提供されるサービスの内容や体制に応じて追加されるのが加算です。主なものには以下の項目があります。


  • 緊急訪問看護加算: 計画外の緊急要請により訪問を行った場合に発生します。
  • 24時間対応体制加算: 24時間いつでも連絡が取れ、必要に応じて訪問できる体制を維持している事業所を利用する場合にかかります。
  • ターミナルケア加算: 自宅での看取りに向けた手厚い支援を行った場合に発生します。
  • 複数名訪問加算: 利用者の身体状況等により、看護師2名体制で訪問が必要な場合に発生します。

訪問看護の利用料金シミュレーション

具体的な利用シーンを想定し、自己負担額がいくらになるかをシミュレーションします。

※1単位10円、地域区分や特定の加算を除いた概算です。

ケースA:リハビリ中心の利用

内容: 週1回(月4回)、理学療法士が訪問してリハビリを行う場合


  • 1回(60分未満)の料金: 約3,000円(全額)
  • 自己負担1割の場合: 月額 約1,200円
  • 自己負担3割の場合: 月額 約3,600円

ケースB:療養のお世話中心の利用

内容: 週2回(月8回)、看護師が健康管理と清潔ケア(清拭等)を行う場合


  • 1回(30分〜60分)の料金: 約8,000円(全額)
  • 自己負担1割の場合: 月額 約6,400円
  • 自己負担3割の場合: 月額 約19,200円

自己負担割合別の比較表(1回あたり目安)

訪問時間(看護師)10割(全額)1割負担2割負担3割負担
30分未満約4,700円約470円約940円約1,410円
30分〜60分未満約8,200円約820円約1,640円約2,460円
60分〜90分未満約11,200円約1,120円約2,240円約3,360円

※上記は基本料金のみの目安であり、初回加算や管理費などが別途加算されます。

基本料金以外にかかる実費負担の項目

保険が適用されるサービス費用以外に、事業所から直接請求される実費(自己負担)項目があります。

交通費

事業所から自宅までの移動にかかる費用です。


  • 事業所の規定により「1回につき〇〇円」と定額制の場合もあれば、往復の走行距離に応じてガソリン代相当額を算出する場合もあります。
  • 通常の訪問エリアを外れる場合には、別途追加料金が発生することもあります。

キャンセル料

利用者の都合で急に訪問を断った場合に発生します。


  • 「前日の営業時間内までの連絡であれば無料」「当日キャンセルの場合は1回分の自己負担相当額」など、事業所ごとに運営規定で定められています。

衛生材料費・その他


  • 衛生材料: ガーゼ、テープ、消毒液などの一部や、おむつ代などは保険適用外の実費となります。
  • 特別な処置具: 医療保険適用外の特定のケア用品を使用する場合、その費用負担を求められることがあります。

活用できる「減免・助成制度」

支払額が高額になる場合や、特定の条件を満たす場合には、負担を軽減できる公的制度があります。

高額療養費・高額介護サービス費

1ヶ月の間に支払った医療費や介護サービス費の自己負担額が、所得に応じた上限額を超えた場合、超過分が払い戻される制度です。

医療と介護の両方で高額な支払いがある場合は、それらを合算して軽減を受ける「高額医療・高額介護合算療養費制度」もあります。

自治体独自の助成制度

お住まいの市区町村によっては、以下のような助成が行われています。


  • こども医療費助成: 乳幼児や児童の医療費を自治体が負担する制度です。
  • 重度心身障害者医療費助成: 障害者手帳の級数など一定の要件を満たす方の自己負担分を助成します。
  • ひとり親家庭等医療費助成: ひとり親家庭の親子を対象とした助成です。

難病・特定疾患の公費負担医療

指定難病などの受給者証を保持している場合、その疾患に起因する訪問看護費用については、公費負担により自己負担額がさらに軽減されたり、月額上限が設定されたりします。

※介護保険や医療保険の適用区分については、下記の記事も併せてご確認ください。

訪問看護における医療保険と介護保険の違い、優先されるルールをわかりやすく解説

まとめ:まずは担当のケアマネジャーや事業所へ見積もりを

訪問看護の料金体系は一見複雑ですが、ポイントを整理すると以下のようになります。


  • 基本は1割〜3割の自己負担で、多くの方が月々数千円から1万円程度で利用している。
  • 料金は「滞在時間」「訪問回数」「加算(サービス内容)」の3要素で決まる。
  • 交通費やキャンセル料などの実費負担が別途発生する場合がある。
  • 高額療養費制度や自治体の助成などを活用することで、負担を抑えることが可能である。

具体的な金額を知るためには、ご本人の状態に合わせたケアプランを作成し、事業所から見積もりを出してもらうのが最も確実な方法です。

まずは担当のケアマネジャー、または地域の訪問看護ステーションへ気軽に相談してみてください。費用について正しく理解することは、ご家族の介護負担を軽減し、ご本人が望む生活を実現するための大切な第一歩となります。

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